近赤外分光法による米麦成分の非破壊迅速測定

近赤外分光法により米麦の品質(成分)を迅速に測定することができます。この技術により,美味しいお米を簡単に分別することができます。この技術の現場での測定精度をより高くするための研究を行っています。

近赤外分光法を利用した  搾乳ロボットへの展開

近赤外分光法により搾乳時の牛乳乳質の成分の連続測定が可能となってきておりまし。この技術により,美味しい乳牛一頭ずつの健康管理を可能として,安全・高品質な牛乳生産への展開を図っている。

メイラード反応を利用した 温度インジケータの開発

メイラード反応を利用した食品の温度管理,作物の生育管理用インジケータの開発を目指している。メイラード反応を用いた温度インジケータは反応剤の濃度を調節することで,種々の対象食品,保存期間に対応可能であり、さまざまな食品の保存・流通過程の温度管理の「見える化」を促進する。

深紫外(UV-C)LEDによる新規殺菌方法の開発

殺菌力の高い深紫外(UV-C,< 280 nm)線のみを発するLED(Light Emitting Diode)が近年開発されていきている。従来の紫外線ランプでは困難であった細かな部分にまで紫外線照射が可能となることから,様々な応用用途を検討している。

非適合溶質による細菌増殖の抑制

細菌細胞がストレスに応答して,誤って適合溶質として機能しない非適合溶質を取り込むことによって,代謝阻害を誘導し,その結果として増殖を抑制する技術の確立とメカニズムの解明を目指している。細菌のストレス適応能力を逆手にとった適合溶質の取込み機構を活用した安全・高品質な新たな食品 製造方法を開発する。

低水分活性食品上における 病原菌の生残

現在までにチョコレート,シリアル,粉ミルク,ナッツ等の水分活性(Water activity, aw)の低い,いわゆる「乾き物」食品が原因となった食中毒事例が世界各地で報告されている。低水分活性食品上でのサルモネラなどの生残挙動を明らかにすることで,リスク評価に貢献する。

予測微生物学

食品中に存在する各種微生物を測定することなく,数学的に計算によって推定します。 農産物・食品の加工/流通中の温度やpHなどの環境条件情報から 微生物数を明らかにして,腐敗や食中毒を未然に防ぐための技術を研究しています。

細菌死滅挙動の「ばらつき」を予測する

100個未満のSalmonella entericaやenterohemorrhagic Escherichia coliが原因で引き起こす食中毒は頻発しているため,100個未満の細菌数の細菌挙動を精確に予測することが求められている。細菌の不確実な個々の挙動を予測することで食品の安全性を保証するために,確率論的な手法が不可欠である。本研究では死滅過程の細菌数のばらつきをポアソン分布として表記するモデルを作成している。

熱に頼らない微生物制御技術

加熱による微生物制御だけでは豊かな食生活は成り立ちません。保存料や日持ち向上剤の効果を科学的に検証して,データベース(MRV)として公開,情報発信を行っております。(農研機構 食品研究部門との共同研究)